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『コントが始まる』を観ての個人的感想文

最近の土曜22時のたのしみは

『コントが始まる』

久しぶりにドラマにハマった。

登場人物の年齢が今の自分と重なってとても面白く観ることができた。

 

菅田将暉は売れないお笑い芸人役をやっていてもかっこいいし、有村架純がファミレスの店員だったら毎日通う。

このドラマは20代後半のリアルなストーリーで青春の終わりを描いていた。

マクベスの仲の良さ。楽しそうすぎて羨ましかった。コロナであんま友達に会えてないなとちょっと悲しくもなった。

とはいえ男の友情はいい。僕がバンド好きなのもこれによく似ている。

3人の人柄を知れば知るほど好きになるし、コントがより面白く感じる。バンドも同じく。

 

夢を諦める形のこのドラマは今の時代によく合っていた。

単純に夢を叶えるドラマや大成功するものは時代風景に合っていない。

この情勢だからこそ特に必要なドラマだったんじゃないかと思う。

夢を追いかけ続けるかっこよさと歳を重ねてきてどこかで踏ん切りをつけないといけない辛さ。

個人的にはマクベスには芸人を続けてほしいと思った。視聴者の大半は同じ思いなんじゃないだろうか。

でも当事者からすればあれがリアルで自分の気持ちだけでどうこうなる問題じゃない。

親や周りの人たちのこともあるし、安定した道につく方に進んでいく。

同世代の僕はこの気持ちがよくわかるし誰しもが通る道だと思う。

もちろん夢を叶える人もいる。その人はそれはそれで次の壁ができるんだろう。

人は悩みや問題が尽きることはない。

夢を諦めることは負けじゃないしかっこ悪い事でもない。イメージ的にそうなっているだけで夢を追っている時間、その為に努力した事は自分の宝になるし、その人を作る根底の芯になる。

マクベスの3人は解散してもマクベスとして活動した事を誇りにそれぞれの道に進んでいった。

最終話でハルトとジュンペイが電話で話すシーンがある。ハルトの就職が決まったとジュンペイが笑うシーン。

3人は離れることもなっても心で繋がっていることが感じられ、とても好きなシーンだった。

 

 

人にはそれぞれ事情があって、でもそれはハタから見てわかるものじゃない。

ドラマを見てきた側からするとハルトがただの水道屋じゃないことを知っている。

どんな人にも過去があって今がある。そんな単純なことを深く考えさせられた。

そして『コントが始まる』この言葉は救いの言葉だ。

例えば嫌な上司と二人きりの空間のときに『コントが始まる』と心の中でつぶやく。

そこからはコントだと思って乗り切る。こんなやり方もありかもしれない。

 

毎週の楽しみが一つ終わってしまったがこれも新たなコントの始まりだと思えれば

人生が少しは楽しい方へ向かっていくのかな。